笑顔で穏やかな生活を支える認知症の方へのポジティブケア

私たちのウェブサイトにようこそ

認知症の人には、「怒りっぽくなる」、「誰かが大切な物を盗ったと思い込む」、「繰り返し同じ質問をする」などの行動・心理症状(BPSD:Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)を、しばしば認めます。
BPSDは、認知症の人の生活の質を低下させ、周囲の人の負担を増加させる症状ですが、認知障害とは異なり、治療や予防が可能な場合があります。
この度、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けた2つの研究班が合同で、BPSDの予防や治療に役立つ資材を作成し、公開することにいたしました。我々の作成した資材が、皆様の診療、ケア、生活にお役に立てば幸いです。

研究代表者 數井裕光
山口晴保

BPSD予防のための基本的事項

本指針は「BPSDは予防を考える症状である」という方針を大切にして作成しています。従って、予防法を検討し、それを実践する際に役立つ資材の作成には特に力をいれました。
BPSDの予防を考える際に重要な基本的事項を以下にまとめました。

  • BPSDとは、国際老年精神医学会が定めた概念で、認知症の人に認められる不安、抑うつ、幻覚、妄想などの心理症状や、焦燥、攻撃性、徘徊などの行動症状のことです。
  • BPSDは認知症の人に必ず出現するわけではありませんが、認知症の人には出現しやすくなります。
  • BPSDの中には予防、治療が困難な症状もありますが、予防、治療が可能な症状も多いため、予兆やごく軽度の段階で気づくことが大切です。早期発見して、重症化を防ぐことが大切です。
  • BPSDを予防、治療するためには、周囲の人が適切に対応することが基本となります。
  • 適切な対応を考える際には、本人が何故このような言動や態度をとるのかを、本人の立場になって推測し、本人の抱えている困難を理解する姿勢が必要です。その際、認知症の人の原因となっている病気のこと、そのために低下している機能と実際の生活の中で苦手となっている作業について、医療や介護の専門家から教えてもらうことが必要です。また維持されている機能を知ることも大切です。
  • 継続的にBPSDに対応するためには介護する人が余裕を持つことが大切です。
  • BPSDが強く早期に軽減させた方がよい場合、介護する人の負担が大きい場合には、薬物治療を早期に行うことがあります。抱え込まずに、かかりつけ医に早期に相談することも大切です。

BPSD包括的に予防・治療するための指針

本ウェブサイトは、日本医療研究開発機構(AMED)認知症研究開発事業の以下の2つの研究の支援を受けて、開発・運営されています。

「認知症者等へのニーズ調査に基づいた『予防からはじまる原因疾患別のBPSD包括的・実践的治療指針』の作成と検証研究」

研究代表者 數井 裕光

「BPSDの解決につなげる各種評価法と、BPSDの包括的予防・治療指針の開発〜笑顔で穏やかな生活を支えるポジティブケア」

研究代表者 山口 晴保